日本の海 スポット クルーザー

クルーザーで休日を過ごそう!オススメ停泊ポイント

最終更新日 : 2017.09.29

クルーザーに乗って水上でんびりしてみたいけれど日本の海は波が高くてちょっと不向きですよね。

せっかくクルーザーを買ったのに海上でダラダラできないなんて…と思っている方も少なくないはず。

大丈夫です。日本にも穏やかな海域はあり、クルーザーでの快適な一日を楽しむことができます。

今回はクルーザーで停泊するのにオススメの日本の穏やかな海域、おすすめ停泊スポットについてご紹介します。

クルーザーで過ごす休日

世界の海域について

日本の海域について説明する前に海外のクルージングライフはどうなっているのか気になりますよね。

クルーザーの本場とも言えるヨーロッパ地中海や世界的に有名なカリブ海などでは優雅なクルージングを楽しむセレブが沢山います。

ではどうして穏やかな海域なのか、その秘密を海域事に見ていきましょう。

ヨーロッパ地中海

地中海 クルーザー
ヨーロッパ地中海は穏やかな海域のイメージがあるのは周りを大地に囲まれている内海で、潮の流れが起こらないイメージがあるからでしょう。

一応ヨーロッパ地中海でも海水循環が起きていますが、その原動力は驚くことに塩分濃度の比率によるものなのです。

海の水は太陽の日を浴びて蒸発しますがその時塩は海面に残り、海面と海底で塩分濃度の差が出ます。

この現象がヨーロッパ地中海中で起きることで、全体的に塩分濃度の濃さができて塩分が濃い部分は大洋へ流出し、代わりに塩分濃度が薄い海水が大洋から流入します。

なので日本のような荒々しい海ではなく、穏やかな海域となるのです。

このような海域を閉鎖性水域と言い、水の循環がされにくいので水質の悪化が急速に起こる海でもあります。

カリブ海

カリブ海 クルーザー
カリブ海はメキシコ湾の南側にある水域で、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカ、パナマ、コロンビア、プエルトリコ、ドミニカ共和国、キューバに囲まれています。

多島海域としても有名で、カリブ海一帯を「カリブ諸島」とも呼びます。

このカリブ海には700を超える島とは呼べない小ささの島嶼(とうしょ)、岩礁、サンゴ礁の上の島などが点在しています。

カリブ海には「カリブ海流」と呼ばれる暖流が流れています。

これは南アメリカ沿岸から南赤道海流と呼ばれる海流がベネズエラとドミニカ共和国などの島々を通り抜けて流入しているもので、最終的にメキシコ湾を抜けて北大西洋へと流れていきます。

カリブ海に流れている海流はこの暖流のみなので、比較的穏やかな海域というわけです。

バルト海

バルト海 クルーザー
先程の海域と比べるとあまり聞き馴染みが無い海域ですが、こちらも穏やかな海域として有名なのです。

場所はヨーロッパの北側とノルウェー、スウェーデン、フィンランドなどの国々に囲まれている海域です。

このバルト海もヨーロッパ地中海と同じ内海ですが、ヨーロッパ地中海とは違って川からの淡水が沢山流入しています。

そのため海水の塩分濃度が低く潮の流れが全くないので冬場には凍結する海域があるほどです。

海水が流入するのはカテガット海峡と呼ばれる海峡だけですが、それでも流入する量はとても少ないです。

穏やかな海域と呼ばれる地域は内海で、潮の流れが全くない場所というわけです。

日本の海域について

日本 海域 海流
出典 : http://www1.kaiho.mlit.go.jp/

ではなぜ日本の海は荒々しいのかおわかりでしょうか?

簡単に言うと沢山の海流があるからです。

日本は島国で、太平洋側は黒潮と親潮が、日本海側は対馬海流とリマン海流が流れてぶつかり合っています。

この様々な潮の流れがあることはもちろん、ぶつかり合うことで複雑な海流が生まれているのです。

黒潮に至っては世界2大潮流のひとつと言われており、流速7.2㎞もあります。

そのため日本の海域は荒れているという印象があるわけです。

ですが、日本の海域が荒れる理由は海流だけでなく季節風も影響しています。

季節風について詳しく見ていきましょう。

季節風で海が荒れる

日本海域 季節風
出典 : https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/

季節風で海が本当に荒れるの?と疑問に思うかもしれませんが、台風を想像してみてください。

雨風が強い台風が来ると物凄い高波になりますよね。

季節風が吹くことで台風が来た時のように波が高くなるのです。

日本は島国で、大陸の中心に山脈が広がっています。

夏は太平洋側から「南東季節風」が、冬は日本海側から「北西季節風」が日本に向けて吹いています。

この季節風で海が荒れてしまうのです。

日本の停泊スポット

ここまでご紹介したように日本の海は過ごしにくいですが、穏やかな湾もあります。

利用頻度が高いのは船を停泊できるマリーナなどですよね。

日本の場合は沖へ出ると波が高くなり、停泊をするブイも設置されていないので沖での停泊は厳しいです。

遭難などの事故に繋がる可能性がありますので沖での停泊はオススメできません。

ですがマリーナに船を留め、宿泊することは可能となっていますので、マリーナを利用しましょう。

マリーナも停泊をするだけでなく会員のみが利用できるレストランやシャワールームなど快適なマリンライフをサポートするサービスが揃っています。

全国のマリーナがどういったサービスを展開しているのか見ていきます。

東京夢の島マリーナ

東京にあるマリーナで、上質なサービスが話題のラグジュアリーマリーナです。

会員であれば専用のゲートから24時間入退場可能で、24時間警備員がいるので安心です。

24時間利用できるシャワールーム、洗濯機・乾燥機、トイレはクルーザーで宿泊する際にとても助かります。

マリーナを一望できるオーナーズルームはセルフ利用可能なカウンターバー、キッチンも備えていますのでちょっとした軽食を作ってみんなで味わってみましょう。

施設内には午前11時から午後9時までオープンしているレストランもあるので、ぜひレストランも利用してみてください。

冬季は休業してしまいますが、野外のテラスにはバーコーナーもあるのでクルーザーをぼんやり眺めながらお酒も楽しめます。

船で宿泊するドキドキ感を楽しめるマリーナとなっています。

名称 東京夢の島マリーナ
所在地 東京都江東区夢の島3丁目2?1(Google map
公式サイト http://www.yumenoshima-marina.jp/

夢の島マリーナ
出典 : http://www.dics-yumenoshima.jp/

KMC横浜マリーナ

横浜ベイエリア唯一のマリーナで、クルーザーのレンタルなど手広いサービスが売りです。

マリーナ施設は3階建てで1階がフロント、ミーティングフロア、ロッカー、シャワールームがあります。

貴重品の盗難や紛失が怖い人はここのロッカーを利用できますし、シャワールームもあるのでさっぱりリフレッシュすることもできます。

ちょっとしたミーティングに利用できるフロアをお友達との待ち合わせ場所として利用するなど活用方法は様々です。

2階にはパーティースペースがあり、広々とした室内に人を呼んでパーティーを開けます。

クルーザーの進水式の時に利用してみてはいかがでしょうか?

3階はミーティングルームとなっているので中古艇の売買などがスムーズに行えます。

東京夢の島マリーナと比べると少し見劣りしますが、シャワールームが利用可能なのは嬉しいですね。

また、小型船舶免許の取得講習も行っているマリーナです。

名称 KMC横浜マリーナ
所在地 神奈川県横浜市鶴見区大黒町2?19(Google map
公式サイト http://www.kmcy.com/

KMC横浜マリーナ クルーザー
出典 : https://sea-style-m.yamaha-motor.co.jp/

大阪北港マリーナ

大阪で一番を争うマリーナで、レジャー施設のような設備です。

ウェイクボードや水上バイクのマリンアクティビティはもちろん、なんとテニスコートまであるのです。

敷地の一角ではバーベキューも楽しめるので、ちょっとしたキャンプができてしまいます。

マリーナの会員は24時間出入り可能なので宿泊も快適。

ランチとディナーをやっているカフェも併設されているので、食事の心配も大丈夫です。

快適なマリンライフを大阪北港マリーナで楽しまれてみてはいかがでしょうか。

出典 : http://tsurispot.jp/

名称 大阪北港マリーナ
所在地 大阪府大阪市此花区常吉2丁目13?1(Google map
公式サイト http://www.hokkomarina.com/

大阪北港マリーナ クルーザー
出典 : http://www.biid.jp/

マリーナから旅に出る

マリーナについて分かりましたが、せっかくの休日をマリーナとその周辺で過ごすのは少し物足りませんよね。

そんな冒険心を忘れない人にオススメなのが地方の入り江です。

波が穏やかで漁港としても栄えている入り江を訪れるのは海上の冒険にはピッタリです。

ですが持っている人が多いであろう2級小型船舶免許で航行できる範囲は決まっていて、海岸から5海里(約9 キロメートル)までの海域となっています。

そしてお持ちの船舶の種類によっては航行できる海域が以下のように決められています。

  • 平水区域
  • 沿海区域
  • 近海区域
  • 遠洋区域

一般的なクルーザーでは沿海区域までが航行可能なので、今回は東京湾周辺の沿海区域にある入り江についてみていきます。

江奈湾

江奈湾

神奈川県南東部の三浦市にある湾で、少し陸へ行くと干潟になっています。

松輪漁港の名前でよく知られている場所で、周りを台地に囲まれている自然の砦のような雰囲気です。

波も穏やかで、長閑なクルージングが楽しめます。

東京からは少し遠いですが、横須賀市からは近いのでプランを立てて訪れてみてはいかがでしょうか。

江奈湾 松輪漁港 クルーザー
出典 : http://tsurispot.jp/

毘沙門湾

毘沙門湾

江奈湾から少し西へ行った場所にある湾で、無人島が点在する湾です。

自然の作り出した小島を眺めれば自然の素晴らしさを体験できます。

もちろん湾になっているので海流も穏やか。

江奈湾を訪れたついでに小島を見に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

毘沙門湾 クルーザー

館山湾

館山湾

千葉県の南側にある館山市の湾です。

東京湾に面したなだらかな湾で、太平洋側から包み込むように大陸が伸びているので、波も高くなく穏やかな海域が広がっています。

先程ご紹介した江奈湾よりも広く、天気のいい日には優雅なクルージングが楽しめるでしょう。

切り立った崖などもないので、比較的安全な海域です。

東京からは少し遠いですが、ぜひ一度訪れてみてください。

館山湾 クルーザー
出典 : https://www.mlit.go.jp/

金田湾

金田湾

金田湾は横須賀市と三浦市の市境にある大きな湾で、釣りボートのレンタルを行っているなど釣りを楽しめる場所としても有名です。

江奈湾へ行く途中に寄ってみたり、ここを目的にクルーザーを走らせてみるのも良いですね。

釣りが好きな人はポイントを探してみても面白そうですね。

ですが、航路と漁港は釣りが禁止なので釣りを楽しみたい方は気を付けてください。
金田湾 クルーザー
出典 : http://www.miuralions.jp/

まとめ

いかがでしたか?

クルーザーで停泊するのにオススメの日本の穏やかな海域についてご紹介しました。

日本は海外に比べるとかなり荒い海域で、優雅に浮かぶイメージとは少し離れた感じがしてしまいますね。

ですが、マリーナのようなマリンライフを楽しめる施設もあります。

ぜひ今回の記事を参考に自分好みの楽しいマリンライフを発見してみてください。