イタリアの「CRN Yachts」が造る芸術的なメガヨットを徹底解説

最終更新日 : 2017.10.03

美しく穏やかな海が広がる地中海に面したイタリア。

1900年代後半から造船所が数多く創設され、長い間セレブを魅了してきました。

そんなクルーザーの聖地とも呼べるイタリアで1963年から今に至るまで高級クルーザーを造っているCRN Yacht社。

100フィートを超えるメガヨットを製作しており、セレブのステータスとなっています。

今回はCRN Yacht社のメガヨットについてご紹介します。

CRN メガヨット
出典 : https://wordlesstech.com/

CRN Yacht社の歴史

CRN Yacht社となる造船所は1963年に「Sanzio Nicolini」という起業家がアドリア海に面するイタリアのアンコーナに「Costruzioni e Riparazioni Navali」という名前で創立しました。

この名前の頭文字を取って今の「CRN」という社名になっているのです。

当時のアンコーナでは木造の船が主流でしたが、CRN Yacht社はスチールとアルミニウムのボートを造り始めました。

イタリアの職人による創意工夫、驚くべきアイデアはイタリア近代産業を支えてきたと言っても過言ではありません。

このような工夫により造船所は起業してすぐに成功を収め、ハイエンドなクルーザーとしてその地位を確立していきます。

1960年代の終わりに差し掛かるころにはCRN社のクルーザーは15メートルから20メートルの範囲にまで広がり、23メートルの工芸品である「SuperConero」というモデルを発表します。

このクルーザーを発表したことで、世界的にも有名となりCRN社は国際的評判を確立しました。

1970年代に入るとCRN社の進化は加速します。

30メートル後半の船を次々と建造し、メガヨット業界を盛り上げていきます。

そして1978年にはなんと長さ47.2メートルのモデルを発表し、複雑化する市場で頭一つ抜け出します。

1980年代に入ると主な顧客はギリシャのセレブと中東の王族になり、クルーザーの大きさが61メートルという巨大なものへとなります。

すべての気象条件での長い巡航のために設計され、快適なクルージングを楽しめるようになったのです。

1990年代は中東で起こった戦争により、CRN社は経営の危機を迎えます。

顧客だった中東からの取引が激減し、ここでCRN社は経営方針を転換します。

メガヨットを造るだけでなく、補修といった商業的な活動を含む造船所の業務を多様化しました。

そして1999年に世界的リーダーであるFerretti Groupの傘下に加わり、世界レベルで有名なブランドを展開していきます。

更なる進化のために造船所の拡大や人員の補充など会社を大きくし、2017年の現在でも更なる進化を求めてメガヨットを発表し続けています。

次は2017年現在までに販売されているモデルを参考にSRN社のメガヨットがどのような外装・内装をしているのか見ていきましょう。

CRN社のメガヨットのデザイン

CRN社のメガヨットのデザインは無駄をそぎ落とし洗練された外装をしており、どのメガヨットもその美しさに見とれてしまいます。

高級クルーザーは白い外装をしているものがほとんどですが、CRN社のメガヨットではその常識をも打ち破るクルーザーも販売しています。

今回は一番大きなモデルと一番小さなモデルを含めた3種類のモデルについてご紹介していきます。

写真からでも伝わる圧倒的な存在感をぜひ感じてみてください。

M/Y Yalla73m

yalla73 メガヨット
出典 : http://www.charterworld.com/

CRN社が販売している中で一番大きなモデルで、全長はなんと73mもあります。

これぞ最高級メガヨットといった面持ちで、王道を行く純白のフォルムが目を引きます。

青い海とのコントラストが美しく、航行すれば純白のフォルムと白波が幻想的な雰囲気を作り上げます。

安定感も抜群で、船酔いなんて知らない快適なクルージングを楽しめます。

停泊させればそこはプライベートリゾートに早変わり。

周りの目を気にせず自分だけの空間を思う存分楽しめます。

CRN社のクルーザーをアラブの王族を始めとした世界中のセレブが気に入った理由がわかりますね。

M/Y Atlante55m

atlante55 メガヨット
出典 : https://www.navisyachts.com/

戦艦のような姿をしたクルーザーで、堂々とした迫力あるメガヨットです。

実際に軍艦をモチーフにデザインされているので全長55mですが、M/Y Yallaモデルと遜色ない存在感があります。

高級クルーザーの概念を覆した一艇ともいえる作品で、男のロマンを楽しめるクルーザーです。

風を受けても受け流すようなツヤッとしたデザインが主流でしたが、M/Y Atlanteのような漢らしいデザインは長い間セレブに愛されてきた実績があるからこそ実現したものでしょう。

嫌でも注目を集めてしまうクルーザーで優越感に浸ったクルージングを楽しみましょう。

128’40m

128 40m メガヨット
出典 : https://image.yachtcharterfleet.com/

128’モデルはCRN社のクルーザーの中でも一番小さいモデルで、その全長は40mです。

一番小さいモデルでも40m(128フィート)もあるなんてスケールが違いすぎますね。

外装のカラーパターンは白、黒、モノクロの3種類から自分の好みに合わせて選ぶことができます。

上記の2種類のモデルとは違ってどこか丸みのある可愛らしいデザインをしています。

しっかりと甲板にスペースもあり、スペースを有効活用しているのが伺えます。

CRN社のメガヨットのインテリア

見た目のカッコよさだけでなく、内装もモダンでラグジュアリーな設えとなっています。

それぞれのクルーザーの大きさを生かした間取りで、高級ホテルのような空間を作り上げています。

その快適性は思わず船であること忘れるほどで、バカンスを楽しむにはうってつけです。

そんなCRN社のメガヨットの内装をモデルごとに見ていきましょう。

M/Y Yalla73m

yalla73 インテリア メガヨット
出典 : http://www.superyachts.com/

落ち着いた色使いで癒しのひと時を約束してくれるM/Y Yallaの内装は、休日を過ごすには最適の場所です。

完全プライベートの海上に浮かぶ自分だけの城といった雰囲気で、その快適性は一流ホテル以上ともいえるでしょう。

デッキにはテーブルも設置されているので、海を眺めながら食事を楽しめます。

もちろんサンチェアもあるので心行くまで日光浴も楽しめます。

少し疲れたらベッドルームで横になってみてはいかがでしょう。

雲の上に寝ているかと思うほどふかふかのベッドが体を優しく包み込んでくれます。

まさにこの世の贅沢を詰め込んだクルーザーですね。

M/Y Atlante55m

atlante デッキ メガヨット
atlante インテリア メガヨット
出典 : http://www.charterworld.com/

見た目の堅苦しい感じとは打って変わって内装はアラブの大富豪が好みそうな派手でラグジュアリーな空間となっています。

M/Y Yallaと比較しても家具や壁、カーペットなど煌びやかなものを使用しています。

夜に明かりを消して蝋燭に火を灯せば幻想的な雰囲気が簡単に作り出せます。

港の明かりと蝋燭の明かりを楽しむディナーはどこのレストランでも楽しめない雰囲気を楽しめるでしょう。

一般的なクルーザーとは違い、サンデッキのような日の当たる箇所が少ないので日焼けをしたくないという方も安心。

突然雨が降っても濡れない素晴らしいクルーザーです。

128’40m

128m リビング メガヨット
出典 : http://www.superyachts.com/

一番小さいモデルですが、内装は先程ご紹介したモデルに劣る箇所はありません。

デッキには円形のプールとそれを囲むようにサンベッドが設置されているので恋人とロマンティックなムードを楽しめます。

ベッドルームも城の客間のような雰囲気で、特別感溢れる内装となっています。

リビングはウッド調の家具を配置し木のぬくもりを取り入れることで、高級感の中にリラックス効果を感じられる造りになっています。

ほかのモデルに見劣りしない美しい内装をしています。

CRN Yacht社のクルーザーの価格

どのモデルも価格は公表されていませんが、2008年に販売されたモデルは約30億円で中古サイトで販売されています。

おそらくどのクルーザーも新艇で購入すると50億円を軽く超えるのではないでしょうか。

公式サイトに連絡先があるので、購入をお考えの方がいましたら一度問い合わせをしてみてはいかがでしょうか?

イタリアの芸術とも呼べるメガヨットをぜひ手に入れてみてください。

問い合わせ先は「こちら」からどうぞ。

まとめ

いかがでしたか?

今回はCRN Yacht社のメガヨットについてご紹介しました。

歴史あるヨットメーカーで、最大で73mものメガヨットを造っている素晴らしい会社でした。

どのモデルも大きさに左右されることなく美しい外見、綺麗な内装をしていました。

まさにイタリアの芸術品で、中古のクルーザーでも30億円なのは納得ですね。