100フィートを超える巨大なメガヨットは製造している会社も限られ、個人所有の高級メガヨットは日本ではまずお目にかかれないです。
そんな世界トップレベルの富裕層だけが持つことを許されたメガヨットを造船してるのがBENETTI(ベネッティ)社です。
最大80mものクルーザーを造船するベネティ社で扱っているクルーザーはほとんどが100フィートを超える巨大なものです。
今回はそんなBENETTI社が造る世界最高峰のメガヨットについてご紹介します。
BENETTI社について
文化と芸術が共生して生きる町イタリア、トスカーナで誕生したBENETTI社はなんと1873年に創業した造船会社です。
1873年にLorenzo Benetti(ロレンツォ ベネティ)によって設立されたBENETTI社は国際貿易に使用される木造ボートの建設からスタートしました。
その後世界大戦を機に木造の商業船の需要はなくなり次第に鋼鉄製の造船が始まったのです。
第二次世界大戦終了後の1960年代初期にBENETTI社は最初の豪華なメガヨットを発表します。
1985年にアジムットによって買収され、今の「ベネッティ造船所」と改名しました。
その後は数々の巨大なメガヨットを発表し、73mもの巨大なメガヨットを造船するなど未だ進化を続ける造船会社です。
BENETTI社のすごさはただ単に巨大なメガヨットを製造しているからというわけではありません。
ルネッサンスの中心地となったトスカーナならではの最高級の職人技の伝統と洗練されたイタリアデザインを楽しめるメガヨットで、船内はまさに芸術品です。
国際的なメガヨットとして世界に認めてもらうためにBENETTI社では中規模のクルーザーでも1000項目を超える検査項目を設けています。
品質チェックとテストを実施する専門家によって厳しく行われるチェックを潜り抜けてようやく完成へと至ります。
芸術品と呼ばれるのは見た目と快適性を損なうことがないよう、最高の技術と厳しいチェック項目を経て造られるからなのです。
では実際にBENETTI社のクルーザーを見ていきましょう。
BENETTI社メガヨットのモデル外観
BENETTI社のクルーザーの特徴は何と言っても、大きさです。
最低でも約30m、大きいものだと70mを超えるクルーザーで近くで見るだけでその迫力に圧倒されてしまいます。
そして大きいだけではなく、大胆で滑らかな船体に目が行きます。
強い風ですら受け流してブレることなく進む安定感があります。
広々としたサンデッキにプールを設置出来る種類もあり、BENETTI社の遊び心が垣間見えます。
実際にどんな外装をしているのか実際に販売されているモデルを参考に見ていきましょう。
CRYSTAL140
出典 : http://benettiyachts.it/yachts/class-d/
DISPLACEMENT CLASSの最上位モデルのCRYSTAL140は海上の王者といった表現が似合うクルーザーです。
クルーザーの概念を疑うほどの大きさは約50m。
青い海に浮かべればクリスタルと命名された意味が分かります。
船首のデッキにはタープが付いていますので日焼けを気にすることなく優雅なクルージングを楽しめる心遣いも。
外装だけでBENETTI社のこだわりがひしひしと感じられるモデルです。
VELOCE140
出典 : http://benettiyachts.it/yachts/class-f/
FAST CLASSの最上位モデルVELOCE140は無駄をそぎ落とし、なだらかな清流のようなフォルムです。
船首から船尾にかけてすらっと流れるような曲線はついうっとりと見入ってしまいます。
BENETTI社のクルーザーが世界の富裕層向けである理由が外装だけでわかってしまいますね。
海上を航行する姿は美しく、白波と船体が幻想的な雰囲気を作り上げます。
全長は約42mとCRYSTAL140には少し劣りますが、完成度はほぼ同じと言えます。
職人が作り上げる船体はパフォーマンス・デザイン・アメニティどれもとっても100%の出来です。
BENETTI社クルーザーの内装
これほど洗練された外装なのだから内装も相当なものだろうと思いますよね。
まさにその通りで、イタリアが誇る技術の粋を集結したラグジュアリーな内装となっています。
40mを超えるメガヨットなのでもちろん窮屈さを感じさせない広々とした船内で、5つ星ホテルのスイートルームのような完成度はクルーザーの中ということを忘れてしまうほどです。
それぞれのモデルごとに違った魅力があり、どれも捨てきれずどのクルーザーを買うべきか頭を抱えてしまいます。
先程紹介した2つのモデルを参考に見ていきましょう。
CRYSTAL140
出典 : http://benettiyachts.it/crystal-140/
CRYSTAL140はサンデッキ、アッパーデッキ、メインデッキ、下デッキの4層で構成されています。
サンデッキには小さなプールがあり、暑くなったら海を眺めながらプールに入りながらクールダウンできます。
メインデッキには乗船者全員がくつろげるソファーやバーエリアがあり、シャンパンを片手に歓談を楽しめます。
窓からは海を眺められるので太陽の光と海風を取り込みながら爽やかなひと時を過ごすなんて使い方も。
清潔感溢れる白で統一されたダイニングテーブルセットもあり、海上での食事を優雅にお楽しみいただけます。
下デッキのキャビンは落ち着いた雰囲気で洞窟の中にいるかのような雰囲気を楽しめます。
各部屋にシャワールームとトイレがついているのでプライベートを守ってくれる安心設計。
ゲストを呼んでパーティーを開いたら盛り上がること間違いなし。
VELOCE140
出典 : http://benettiyachts.it/yachts/class-f/
海上のオアシスとも呼べるVELOCE140は開放感溢れる設計となっています。
バカンスを船上で過ごすのにピッタリなサンデッキはドバイの一流ホテルのプライベートビーチのような雰囲気です。
船首には小さなプールとサンパッドがあり、クルージングを楽しみながら日光浴も同時に楽しめる絶好のポジションです。
左舷側には海へ突き出すように展開できるテラスも。
船内にはトレーニングルームやエステルームも備えた贅沢な設備です。
船尾のビーチエリアにチェアを設置すればそこはもうプライベートビーチに早変わりし、快適なマリンライフを楽しめます。
内装は数パターンから選べ、落ち着いた色使いや爽やかな雰囲気、清潔感溢れるホワイトを基調としたインテリアなど自分の好みに合わせて選択が可能です。
職人が手作りするオーダーメイドだからこそ楽しめることですね。
BENETTI社のクルーザーの価格について
では一体BENETTI社のクルーザーはいくらくらいになるのでしょうか。
公式サイトでは価格を公表されていませんが、2014年のCRYSTAL140モデルは中古価格で約28億円との数字が出ています。
VELOCE140は約18億円と決して安くはない価格です。
これほどのメガヨットは維持費がとんでもなくかかり、クルーへ支払う料金、燃料代、停泊料など莫大なお金がかかります。
50m級のヨットの場合はメンテナンス費用に年間300万ドル(約3億円)がかかると言われています。
個人で所有している海外のセレブは運営コストを相殺するためにクルーザーのレンタルを行っているという話もあります。
個人で購入する場合は運営の仕方も考えていかないといけませんね。
まとめ
いかがでしたか?
今回はBENETTI社のメガヨットについてご紹介しました。
50mを超えるクルーザーを造船しているBENETTI社はイタリアの職人が造る芸術品のようです。
内装もこだわりを持って造られ、購入者の希望を柔軟に取り入れる心遣いもうれしいですよね。
購入する場合は中古価格でも決して安くはないのでしっかりとどのように運用していくのかがポイントです。
購入前に一度チャーターして楽しんでみてはいかがでしょうか。